【声が詰まる】と感じたら…痙攣性発声障害という病気について

こんにちわ、まなんです。

今回この記事では、私の持病である痙攣性発声障害について、少し解説していきたいと思います。

「なんだか声が詰まるな」「電話に出る時の最初の発声が難しいな」

最近そんな変化を感じている人がいたら、無理は禁物。

重症化を防ぐためにも、病気の可能性を疑ってみることも大切かもしれません。




声が詰まるのは病気かも

痙攣性発声障害(SD)とは

痙攣性発声障害(SDSpasmodicDysphoniaは、声を出そうとすると自分の意志と無関係に声帯が異常な動き方をしてしまう病気です。

内転型(声帯が内側に閉じてしまう)の場合は声が詰まったり震えたりして、苦しく絞り出すような声に、外転型(声帯が外側に開いてしまう)の場合は息漏れ声・かすれ声に、混合型はこの2つの症状を併せ持った状態になってしまいます。

ー中略ー

【病態】

脳の大脳基底核という部分の異常によって起こるジストニアという疾患の一種と考えられています。原因は不明です。

一般社団法人SDCP-発声障害患者会-

声が出ない

私がこの病気を発症したのは2009年のことです。

当時、私は接客業をしていましたので、ごくごく当たり前に、お客様に対する挨拶や、店舗にかかってくる電話を受けたりしていました。

「ありがとうございます」「いらっしゃいませ」

最初の症状は、こういった母音からはじまるような言葉の、「あ」「い」の発声が詰まリはじめるというようなものでした。

無理に絞り出し、しゃがれた声になってしまうことで、周りの人から「風邪引いてるの ? 」などと言われることが多くなります。

悪気はないのはわかっていますが、「ちょっと~、うつさないでよ~」なんて言われるのは、少し辛かった記憶があります。

まだまだ認知度の低い病気です

この正体不明な声が詰まる症状は、もちろん本人にとっても何が原因であるのかは、想像に容易いものではありません。

私もそうでしたが、最初は近所の耳鼻咽喉科に診てもらうなど、自己流で間違った病院選びをしてしまいます。

声帯には見た目の異常がなく、耳鼻咽喉科の医師にも周知が徹底されていないため、「精神的なもの」と診断されることも多いこの病気。

当然、本人も医師の診断を鵜呑みにしてしまいます。

今になって思うことは、自分での情報収集がとても大事だということ。

周りの人も「緊張しなければいい」などと素人の自由なアドバイスをしてきますので、身内や知人の意見に振り回されないことも重要です。

接客や電話応対で声が詰まる ?

専門に診てくれる病院を探し、喋る機会が多い仕事の場合は、負担軽減のために転職を考えることも視野に入れましょう。

私は、チタンブリッジを用いた「甲状軟骨形成術2型」手術でほぼ元どおりの声を取り戻しました。

その後、お客様応対がない仕事に就きましたが、自分が病気であることを忘れるほどに回復。

内線をかけるときなどに少しだけ症状が出ましたが、相手には伝わらないレベルだったと思います。

そして、もう完治したのではないかと思い、転職を決意。

接客や電話応対以外のない仕事って時給が低いんですよね……スキルの問題でもありますが。

私は職業訓練校に通い、時給の良い職場へ転職しました。

しかし、最初のうちは順調に仕事もできていたのですが、8ヶ月ほど経つと症状が再発。

結局、電話応対が困難になり、退職せざるを得なくなってしまいました。

脳からの指令

手術を受けると、表面的にはまるで病気がウソだったかのように回復する場合があります。

しかし、自分で判断できるほど私たちの脳は単純ではないようです。

声の詰まりは筋肉の誤作動によるもの

痙攣性発声障害の場合、声が詰まる=喉の病気、もしくは緊張やストレス=心因性の病気というイメージから少し離れる必要があります。

痙攣性発声障害は「ジストニア」という脳が筋肉に誤った指令を出すために筋肉が誤作動してしまうという病気に分類されているようです。

● ジストニアは、脳(主に大脳基底核)や神経系統の何らかの障害により、持続的または不随意的に筋肉が収縮したり固くなったりする難治性の疾患です。

・持続的または不随意的に筋肉が収縮したり固くなったりすることをジストニア運動といい、ジストニア運動を伴う疾患をジストニアと呼んでいます。

・筋肉が自分の意思通りに動かなくなり、異常な動作や姿勢になります。

・重度の場合は継続的に、軽度の場合でも平常な装いを強いるほど肉体的に大変つらい状態となり、それにより精神的苦痛も伴います。

・発病後の早い段階においては特に、ストレスや情緒により悪化、緩和の何れの方向へも影響することがあります。

・体のどこかへ触れたり、意識した姿勢をとることで、一時的に症状が軽減することがあります。

・知能が侵されることはありません。視力、聴力など感覚機能に障害が起きることもありません。生命に関わる疾患でもありません

NPO法人ジストニア友の会

まずは病名にたどり着くことが大事

痙攣性発声障害は、いくつもの病院にかかり、病名にたどり着くのに何年もかかるケースも珍しくありません。

私の場合も、声が完全に出ない期間が1年以上もありました。

現在では札幌でも手術可能になったようですが、当時は川崎まで行き、チタン手術を受けています。

ボツリヌス菌の毒素を声帯筋に注射することによって声帯筋の動きを麻痺、脱力させるボトックス注射は、2018年現在でも保険適用外治療。

4月に再発した症状の治療のため、この注射でも東京まで行かなければなりませんでした。

マイナーな病気の治療は大変です(泣)。

おわりに

もしも痙攣性発声障害かもしれないと思っても、上記の通り対処法はありますのでそう焦らなくても大丈夫です。

安心材料になり得るこの2点を覚えておいてくださいね。

Points
心因性の病気ではないと言われている 外科的アプローチで回復できる可能性がある
治療法がある ・チタンブリッジを用いた「甲状軟骨形成術2型」

・ボトックス注射

・痙攣性発声障害は心因性の病気ではないので外科的アプローチで回復が可能

・治療法には手術とボトックス注射がある

病気と向き合いながら、生活をより良いものにするためにはどうしたら良いかを毎日思考することは、あながち苦しいことばかりではない気がします。

「考えるという機会をもらった」

そう楽観的に捉えてみると、もしかしたら違う景色が見えてくるかもしれません。