『影響力の武器』心理学で身を守れ ! 〜カモからの脱出〜

こんにちわ、まなんです。

最近本を購入しました。結構分厚くて読むのに時間がかかりそうな本です。

おそらく全部一気に読もうとすると疲れて頭に入らなそうなので、ちょいちょいこのブログで内容について思ったことや、自分の体験に当てはめたりしながら内容をきっちりとインプットしていきたいと思います。

心理学に興味のある人は、一度影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのかを読んでみるといいかもしれません。




心理学を学んで『カモの地位』から抜け出そう

『影響力の武器』の著者である「ロバート・B・チャルディーニ」は、米国を代表する社会心理学者のひとりです。

現在アリゾナ州立大学教授でもある彼ですが、社会的影響過程、援助行動、社会的規範などに関する数多くの業績で学界をリードしているそう。専門家かつ権力者ですw。←この意味はあとでわかると思います。

既に古典的名著として有名な本書ですが、人が騙されたり、冷静に行動できなくなる現象をわかりやすく解説したこの本は、どうやら単なるセールスやマーケティング手法を解説したビジネスパーソンだけに向けた本ではなさそうですよ……。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

『影響力の武器』は身につけておいて損はない『知恵の武器』

私はまだ全部読んだわけではありませんが、おそらくこの『影響力の武器』、私のような平凡主婦から私の親世代に至るまで、幅広い層が読んでおいて損はない良書ではないかと感じます。

いつ何時巻き込まれるかわからない、「人間心理を利用した犯罪の手口」から逃れるヒント、科学的に検証された内容は、様々な人が身につけておいて損はない『知恵の武器』と言ってもよいかもしれません。

『カモの地位』だからこそ

著者も本書の 《まえがき》に書いていますが、自身も実にだまされやすい人間だったそう。

卑劣な意図は持っていないとしても、慈善団体、販売員や募金活動員と話した後には読みたくもない雑誌を購読していたり、ダンスパーティーのチケットを買わされたり……そんな『カモの地位』にいた自分だったからこそ、「相手から承諾を引き出すテクニック」にはどんなものがあるのか、そんな疑問を持つようになったそうです。

実際、「販売員募集」広告に応募して、セールスのやり方を直接教えてもらうなど体当たり的なこともされたようですから気合い入ってますw。

影響力の武器~第1章~

本書のタイトルにもなっている『影響力の武器』という名の 《第1章》 について、少しふれてみたいと思います。

私自身は「心理学」というものに、さほど今まで興味がなかったのですが、この本を読み進めるうちに、今までの様々な経験に当てはまる「あるある」に、ふと気づきました。

無意識に行っている自分の判断は本当に正しいのか、少し考え直す必要がありそうです。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

七面鳥の母鳥の行動

著者はここで『動物行動学』における興味深い実験の例をあげています。

七面鳥の母鳥が、「一種類の音に極端なまでに頼っている」という事実を、七面鳥の天敵である 《毛長イタチのはく製》 を使って証明した実験です。

母親はイタチが近づくと激怒して鋭い鳴き声をあげ、くちばしでつつき、爪で引っ掻きます。実際、この実験では、イタチがはく製であったにも関わらず、紐を使ってはく製を母鳥の方に近づけていくと、すぐに強烈な攻撃をうけました。ところが、はく製の中に小さなテープレコーダーを埋め込んでおき、そこからひな鳥のピーピーという鳴き声を流すと、親鳥ははく製のイタチが近づくのを許すばかりでなく、それを自分の翼の下に抱き込んでしまったのです。そしてテープを止めると、またイタチに対する激しい攻撃が始まったのです。

引用:『影響力の武器』第1章より

母鳥は、ひなの外見や匂いにはほとんど頼っていないそうです。

この「ピーピー」という『音』が、「ひなを守る」行動につながっているというのですが……あまりにも機械的でビビります。

単純な仕組みのロボットのようで少し笑ってしまいましたが、そこに違和感を感じるのは、高等な生物の頂点に立つ私たち人間の、複雑な『感情』というものがあるから。

しかし、実はこの固定的で自動的な動物の反応が、実は人間にも当てはめられるというのです。

「手っ取り早い」思考の近道

今日の社会の急激な変化と複雑に入り組んだ環境の中では、様々な事象ひとつひとつについて理解や分析する時間は人々にはなく、エネルギーや能力も足りません。

この環境を生き抜くために役立つのが「手っ取り早い」思考の近道です。要するに頭を使わなくても判断できる、ざっくりとした常識というか、無意識に組み込まれたマニュアルのことですね。

下記で例をあげますが、おそらくこの「手っ取り早い」思考の近道は、私もみなさんも無意識のうちに乱用しています。

しかし、いくら複雑で忙しい今を生き抜く手段といえども、そういった人間の自然な反応を利用しようと目論んでいる輩(または販売員)もいるとなっては、常にオートマティックに働く思考まかせでは危険に晒されることもあるかもしれません。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

『観光地価格』のワナ

この章では、観光客が旅行先で買い物をするとき、現地で売られているものの価値がわからず、高額なもの=良質なものと判断する例や、専門家の意見を鵜呑みにする素人の例が挙げられています。

確かに。

「あるある」すぎて、心理学が絡んでいるとかどうとか意識したことすらありません。

私も含め、人はなるべく頭を使わずサッサとことが済むように、「手っ取り早い判断基準」に従って自分の行動を決め、なおかつ正当化するという行為に走りがちな気がします。

専門家の意見が全て ? 

このブログでダイエットについて「効果があった」ことを記事にするときも、何かと専門家の意見をグーグルさんで探しては、「やっぱり正しかったんだ」と鵜呑みにして発信しますw。

心のどこかでは賛否両論があることや、しょっちゅう常識は覆されるんだということはわかっているんですけどね……。

「今自分の信じていることや詳しく知らないことに対しての専門家の意見」は、とても参考になります、というよりもむしろ専門家の意見が全て。

病気の時には先生の言うことを素直に聞くでしょうし、人気料理店で、シェフに「〇〇産の希少な〇〇です」、なんて言われれば、「オ~、やっぱ違う…… ! 」ってなるもんです。

多分私あたりは『影響力の武器』で試し切りされ続けて、すでに痛みを感じなくなっているレベルかもしれません。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

case1:有名レストランで出された紅茶

上の例は全く別物と考えていただきたいのですがw、ウチの旦那は、以前フランス料理店で働いていました。

そのお店はとても有名なお店で、有名芸能人も来れば、ディナーではワイン好きの富裕層が3桁超のワインを入れることもしばしば。

ランチはリーズナブルな料金で料理を堪能できることもあり、とても人気で、小ぎれいな奥様たちでいつも賑わっています。

ランチのコースの終わりにはコーヒーなどをいただきます。中には紅茶をオーダーする方も。

ウチの旦那が言っていたことを思い出します。

「ここの紅茶の味はやっぱり違うとか言ってるんだけどさ、リプトンなんだよね。」

……場にふさわしい紅茶=高級なもの。

「手っ取り早い判断」をする客に合わせた値段設定なのか、淹れ方が特殊なのかわかりませんが、若干値段設定は高めだった気がしますw。

心理学を巧みに利用する輩から身を守ろう

ここまでに書かれていることは正直、たいした驚きはありません。おそらく「そういえばそうだな」とだれしも思うものばかりだと思います。

しかしこれらを研究し、人間心理を巧みに操って私たちを陥れようとする詐欺師のような連中も中にはいます。おそらくこちらも対策がなければとうてい立ち向かえないでしょう。

オレオレ詐欺などでも、「私は絶対に引っかからない」と豪語している人ほど引っかかりやすい、などと言われていますよね。

なんの根拠もなく、「自分は大丈夫だ」とたかをくくっている人間と、「自分は無知である」と認め、心理学に興味を持ち対策を練る人……いったいどちらが詐欺師にとって『容易くカモになる』人間なのかを、今一度考えてみる必要がありそうです……。

おわりに

このような「手っ取り早い」反応の利点は、その効率性と経済性にある。役に立つことが多い信号刺激に反応することによって、人は、貴重な時間やエネルギー、精神能力を節約できる。この反応の欠点は、愚かで高くつく間違いを犯しやすくなることにある。利用できる情報のうち、たった一片だけに反応することによって、(たとえその情報が結果を正しく導くことが多いとしても)間違いを犯す可能性が増す。

引用:影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか